無趣味な中年男、一念発起する！

思い返せば、40代半ばの年齢になるまで、趣味らしい趣味の無い人生を送っていました。人からは「おまえは音楽やってるじゃないか」とよく言われていましたが、私、鈴木学にとって、音楽は趣味ではなく仕事です。あくまで仕事として、無我夢中に音楽、ジャズ、サックス（サクソフォン）演奏を追求し続け、30代前半からは、鈴木サキソフォンスクールの経営にも力を注ぎ・・。気が付いたら立派な中年、無趣味の仕事人間になっていました・・汗。

ちょうどその頃、スイスで活動する、子供のビッグバンド Swing Kids の指導者、木元大さんと友達になりました。このバンドは、5、6歳から18歳の子供がメンバーとなっているジャズビッグバンドなのですが、実に見事な、大人、いやプロ顔負けの演奏を聞かせてくれます。

木元さんとの友達付き合いの初めは、主にメールのやり取りでした。まあスイス在住の木元さんと、名古屋人の私ですから、距離から言ってそうなりますよね。そのやり取りの中で木元さんがしきりにおっしゃるのです。「鈴木さん、人生楽しまなきゃね！」

そんな中、Swing Kidsが日本ツアーとして来日することとなり（2年に一度は日本ツアーで素晴らしい演奏を披露しています）、私が音楽監督を務めている、知多半島武豊町の町民ビッグバンドSwing band TAKETOYOの本拠地、ゆめたろうプラザでの公演が決まりました。

そこで初めて生で聞いたKidsの演奏は衝撃的でした。全く肩に力が入っておらず、のびやかな音色で、純粋にジャズを楽しく表現している様は、本当に美しいと感じました（レポートブログ）。そしてもちろん木元さんにもお会いし、Kidsの音楽同様、飾らない、とても魅力的なお人柄に触れているうちに、何時の間にか思わされていました。「人生を楽しもう！」と・・

実際にお会いするまでは、人生を楽しむという言葉が、あまりピンと来ていなかったようです。しかし、生のKidsと木元さんに触れたら、すっかりその言葉が理解できるようになっていました。そこでまずは自分の為の時間を創ろうと考えました。それまでいつも、生徒の為、観客の為と、他人のことばかり考えて、自分の為に頭を使っていなかったのです。

そうこうしているうちに、ハッと思い浮かんだのが、カメラ、写真撮影です。ちょうどその頃から遡る事一、二年、バンドのメンバーのつてで、写真家の越野龍彦さんに、ライブを聴きに来ていただき、知り合いになっていました。越野さんはライブに来るたびに、素晴らしいステージ写真を撮影してくださり、いつもそれを拝見して、「すごいなあ、カッコいいなあ」と感動していました（もちろん「写真が」ですよ・・汗）。

もう純粋に、越野さんの写真に憧れて、いつの日か自分でもカッコいい写真が撮れたらなあという気持ちで、写真撮影に取り組もうと決心しました。

さて、今回はこれくらいにして、次回は現在の愛機を導入するに至った経緯などを、書き認めたいと思います。また、次回もよろしくお願い致します。